先週のニュース

先週の金曜日の米国雇用統計は予想よりはるかに良かった(+678,000の新規雇用は+400,000の予想を上回った)ものの、明らかにウクライナ戦争が先週のニュースを支配していました。戦争を止めるためのロシアに対する制裁は日々増加し、プーチンにプレッシャーを与えています。ロシアとウクライナ間の話し合いも持たれましたが、残念なことにロシアからの攻撃は増すばかりです。マーケットにとって最も恐ろしく、最もダメージが大きくなる展開は、ロシアがウクライナの核施設を攻撃した時です。株式市場は世界中で下落しました。中でも欧州で特に下落しています。為替市場ではユーロ/米ドルが3%下落し、ポンド/米ドルが1.4%下落しました。それと比較し、米ドル/円がほぼ横ばいだったのは、トレーダーが他のマーケットに注目していたためです。

ロシアに対する懸念がマーケットにパニックを引き起こし、WTIは主要市場の中で最も注目を集め、19%以上急騰しました。その他の商品、中でも銅が歴史的な高値を記録するなど、大きく上昇しています。

米国雇用統計後、パウエルFRB議長は3月に政策金利を0.25%に引き上げることに賛成し、今後の会合や会議で0.5%に引き上げることにも反対はしないと発言しました。現在、マーケットの関心はウクライナに集中しているものの、今年は世界各国の金利がマーケットに大きな影響を与える可能性があります。世界のインフレ上昇率は非常に心配な状況であり、インフレ率の上昇はリスクセンチメントにマイナスの影響を与えるでしょう。

今週のトピック

例年通り、米国雇用統計の後は静かな経済発表の週となりそうです。今週の主な経済ニュースに木曜日のECBの金融政策決定会合がありますが、政策金利に変更はないと見られます。また、同日に米国のCPIインフレ率(前年比5.9%増の予想)が発表される予定があります。これは全トレーダーにとって非常に重要なニュースです。最近、インフレ率が大幅に上昇しており、米国の政策金利の引き上げの圧力となっています。

今週の焦点は、ウクライナ情勢と、プーチン大統領との交渉努力が実を結ぶかどうかです。世界の大半の国々がウクライナの被害拡大を防ぐため積極的になっていますが、非常に難しい状況です。ロシアは予想以上の抵抗や損失を被っているものの、プーチンは何としても勝ちたいという強い意志を持っている様子です。

今週ウクライナで何が起こるかを予測するのは非常に難しいですが、世界が戦争をできるだけ早く終わらせる方法を見つけようと活発になる程に、マーケットが上下に大きく揺れ動くことが予想されます。このような状況下でのマーケット予測は困難ですが、ボラティリティが高くなるため、良いトレード機会が多く出現する、という見方もできます。

現在のマーケットの強いトレンドにより、潜在的な利益が潜在的な損失よりはるかに大きくなるハイリスクリワードとなるトレードを見つけることが可能です。マーケットのトレンドが強い場合、ニュースを予測することは困難ですが、テクニカル分析は有益なトレード機会を見つけることに役立ちます。サポートやレジスタンスのブレイクは大きな動きに繋がるため、トレードを始める前に必ずテクニカル分析を行います。トレンドが強い期間中は、パニックになったり、エントリーが遅くなったりしないように注意し、マーケットが移動平均線に戻るのを待ってからトレンドに従ってトレードを行います。

サポートやレジスタンスのフォルスブレイクを利用するのも良い方法です。例えば、マーケットが重要なサポートラインを割り込んだ後、直ぐにサポートライン上に戻ってきたとします。このような状況では、多くのトレーダーが売りポジションを失うことになり、マーケットは大幅に上昇する可能性があります。そこで、常にサポートで買うのではなく、マーケットがサポートを下回り、その後サポートより上に上昇するまで待ってから買いエントリーを行うようにします。

チャート分析

USDJPY

レジスタンス:115.25 (10日SMA), 115.79, 116.00 116.33
サポート:114.66, 114.40, 114.00 113.45

米ドル/円はレンジ相場から抜け出せませんが、ボラティリティが通常より高いため、デイトレードの場合、短期的なモメンタムに従うと良いトレード機会を見つけることができます。長期トレーダーは、レンジトレード機会を探すのが最善ですが、レンジブレイクした場合は速やかに損失を確定させて損失を小さく抑えます。

GBPJPY

レジスタンス 152.70, 154.18 (10日SMA), 155.00, 157.70
サポート150,00, 148.90, 148.35

GBPJPYは先週、非常に下がり、とても弱い状態です。週足を見ると、10期間移動平均線とマーケットに大きなギャップができています。日足を見ると、2021年12月の安値までまだ下げ幅があり、多くのトレーダーはこれをターゲットにするでしょう。短期的には日足10期間移動平均線から大きなギャップがあり、短期的には売られ過ぎであることを意味します。先週末の安値を上回ることができれば、マーケットが回復する可能性があります。

EURUSD

レジスタンス:1.1000, 1.1125 (10日SMA), 1.1300
サポート:1.0800, 1.0645

下降トレンドは非常に強く、マーケットは売られ過ぎのた状態のため、短期的に上昇する可能性があり、大きな利益をもたらすかもしれません。ウクライナ状況は悪化していくばかりで、マーケットにはテクニカルサポートがほとんどないため、長期トレーダーは、上昇を待ってから売りエントリーをすることが最善かもしれません。

EURJPY

レジスタンス:127.50, 130, 133.25
サポート:122.50, 120

下降トレンドが強い状態です。サポートないため、マーケットが更に下がる可能性が高いです。しかし、下がり過ぎな状況下でもあるため、もし良いニュースが入ると、マーケットは一気に上昇する可能性があります。長期トレードは、マーケットが上がってから売りエントリーすることをお勧めします。一番重要なのは、ウクライナ情勢のニュースです。ウクライナ情勢ニュースを常に注意して見守っていきましょう。

GOLD

レジスタンス:2000, 2069, 2100
サポート:1950, 1925, 1900

現在とても強いトレンドが発生しています。マーケットは、2,000ドルにタッチしており、この大台はレジスタンスになるかもしれません。金はウクライナ情勢と非常に関係性が強く、より悪化したニュースが出ると2000ドルをも超え、一層上昇を続けるでしょう。 

WTI

レジスタンス:125, 150
サポート:115, 100, 90

ニュースの影響を直接受けるため、テクニカル分析が非常に難しいマーケットです。ニュースがとても重要になりますので、最新ニュースに常にアンテナを張ってください。トレンドが強いため、シンプルなインジケーターを使用し、高いリスクリワード設定(リスク:リワード=1:3)などに設定することをお勧めします。

DOW

レジスタンス:34000 , 35000
サポート:32220, 30000

まだ下降トレンド続く可能性が高いマーケットです。しかし、DOWのマーケットは長い上昇トレンドの最中にあるため、もし、ウクライナ情勢で明るいニュースが入ってきた場合、再びマーケットは上昇トレンドに戻っていくでしょう。

NIKKEI 225

レジスタンス:26000 , 27000, 28000
サポート:24000, 23600, 23000

マーケットは強い下降のトレンド状況です。そのため、逆張りトレードは危険です。しかし、売り過ぎの状況でもあるため、トレンドフォローは難しい場面です。長期トレーダーは、マーケットが上がってから売りエントリーをした方が良いでしょう。短期トレーダーは、マーケットが上がる様子を見せたら、短期のモメンタムを使用して買いトレード機会が得られるかもしれません。

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